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本校OBで映画監督の永江二朗さん(第43回生)。ホラー映画『きさらぎ駅』が公開翌年のネット配信で映画ランキング1位を獲得するなど、新感覚ホラーのジャンルを確立し社会現象となりました。その永江さんが続編『きさらぎ駅 Re:』公開を来月6月13日に控え、母校を訪れました。28年ぶりの母校に、「懐かしい~」と笑顔の永江さん。新作公開を楽しみにしている職員がインタビューを行いました。


INTERVIEW
見る人を選ばないエンタメ作品を作りたい


Q. 映画監督を目指されたのは本校の生徒だった頃ですか。
映画好きの両親の影響で幼稚園の頃から映画が好きでした。中学生の頃には既に「映画の世界で生きていきたい」と公言していましたね。週末には友達と何本も映画を観て、とにかく映画を楽しんでいました。

卒業アルバムを見る永江さん


Q. 卒業後はどのように映画の道へ進まれたのですか。
神戸国際大学の経済学部に在籍しながらシナリオセンターに通い脚本を学びました。「映画は脚本で7割決まる」という山田洋次監督の言葉にダブルスクールを決意して、とにかくずっと書いていました。大学の国内留学制度を利用して北海道の旭川大学へ移ると映画研究部に入り、今度はずっと映画を撮ってましたね。神戸に戻ると卒業単位修得に追われ「映画と経済」をテーマに卒論を書き上げました。「絶対に映画監督になれよ!」って、先生には随分応援してもらいましたよ。

Q. 映画制作の魅力は何ですか。
毎日が文化祭みたいなんです。みんな一生懸命で、締切に追われて(笑)。監督は決断する仕事なんです。「これはどうですか?」「今ので大丈夫ですか?」ってみんなが聞いてくるのでプレッシャーもあります。「あれで良かったかな。」「しまった、この絵を撮っときたかった!」とかもありますよ(笑)。撮影も編集もツライこともあります。そんな時「やっぱり映画は観るもんだな」と思ったり。でも、やっぱり完成すると全部が報われるんです!楽しいです。

Q. 映画が本当に好きなんですね。こどもの頃からの「好き」を貫くことは難しさもあると思いますが、、、。
学生の時、映画監督になれる確信なんてなかったですよ。でも映画の世界にいなければ後悔すると思いました。絶対に後悔はしたくない。映画しかないと思ったんです。だからこそ下積みも乗り越えてこられたと思います。大学4回生になって、周りが就職活動をしていても、まったく揺らがなかったですね。

持参の白ペンでサイン中

これから、どんな作品を作りたいですか。
ホラー映画でデビューして、今まで時代劇やヒューマンドラマも作ってきました。『きさらぎ駅』シリーズを含め、ぼくの作品は新感覚ホラーなんて言われたりしています。誰でも見れる楽しいエンターテイメント作品を作っていきたいですね。


大好きな映画でご自身のジャンルを確立した永江さん。「好き」が溢れる笑顔が印象的でした。この度はお忙しい中、長時間のインタビューにお応えいただき、ありがとうございました。